【感想】そこのみにて光輝く
存在はずっと知ってたけど、鬱々としてる感じがしてなんとなく手を出せなかった映画。
2月の連休初日、連休初日だからこその心の余裕もあり、雪も降ってるし、しっぽりと1人で映画観るか‥‥と思って観ました。
あらすじ
ある出来事がきっかけに仕事を辞め、目的もなく毎日を過ごしていた佐藤達夫(綾野剛)は、ある日パチンコ屋で粗暴だが人なつこい青年・大城拓児(菅田将暉)と知り合う。拓児に誘われるままについていくと、そこは取り残されたように存在している海辺の一軒のバラックだった。そこで拓児の姉・千夏(池脇千鶴)と出会い二人は距離を縮めていくが、千夏は家族を支えるため、達夫の想像以上に過酷な日常を生きていた。それでも、達夫は千夏への一途な愛を貫こうとする―。※R15
池脇千鶴ってなんて 不幸が染み込んだ、でも芯が強い雰囲気のある役が似合うんだろう。 童顔むにむに感ある故にエロい(ウエストのくびれもよい)。
地元の権力者の愛人をして、バーみたいなとこでも体を売って働き(8000円って生々しい)、感情を押し殺しているのか。そうやっていかないと生きていけない。
生まれ育つ家って本当に選べないから。父親寝たきり、母親は介護疲れで鬱々としてるし、弟はかわいい奴なんだけど傷害事件起こしてる明るい金髪からの黒髪伸びまくってる感じのやんちゃではちゃめちゃ。
家は古くて薄汚い掘っ建て小屋、散らかってるし、鍋から直接食べちゃうような、生活が《底》なんだなと思った。
綾野剛の役作りとか(毎晩酒飲んでたらしい)、菅田将暉くんの演技の魅力とか色々印象的だったけどやはり、ショックなシーンが多かった。
寝たきりの父親の性欲処理を妻が、そして途中からは娘が担っている、その現場を綾野剛が見ちゃうとかね。
地元の権力者のおっさん、車に乗せての荒々しいセックス、あれはもう脅ししてるしレイプじゃん。池脇千鶴の嫌そうな 表情が忘れられない。
高齢者の性欲
気になりすぎて、というか知らなかったからショックは大きかったんですが。。調べてみました。
この映画の父親の例は特殊というわけではないみたいです。
アメリカでは近年、認知症による性行動は周辺症状(性格や環境などに絡んで出る症状)ではなく中核症状(脳の異変で直接起こる行動)の一つとして認めるようになったという。
認知症や脳腫瘍で前頭葉や側頭葉に障害が生じると、タガが外れたような状態となり、それまで普通だった高齢者が周囲に見境なくセクハラ行為を働くようになることがあります。 想像できないでしょうが、朝も昼も夜も、奥さんに性交渉を求める患者さんがいらっしゃるのです。性欲の量も質も人それぞれですが、やはり度を超えている場合は「異常性欲」と判断します。
個人差はもちろんあるらしいです。
ご家族はショックだと思いますが、
異常性欲は薬物治療が良くききます。患者さんの尊厳のために治療をしてあげましょう。
というお医者様もいるみたいなので、
介護する方の精神的肉体的負荷を考えても
治療するのもアリだと思います。
映画の話とは少しずれましたが。